目次
はじめに
サラリーマン大家が不動産投資で失敗しないためには、融資と上手に付き合っていくことが重要です。
返済比率を目安にして、ローンの組み方を考える方は多いのではないでしょうか。
不動産投資をするなら覚えておきたい、返済比率の捉え方と、安定経営のポイントをお伝えします。
返済比率とは?
不動産投資をする上で、たびたび目にするのが「返済比率」というキーワードです。
返済比率は、以下の数式で求められます。
【返済比率(%)=借入金の返済額/家賃収入×100】
この式に当てはめると、毎月のローン返済が3万円の物件を、毎月6万円で貸し出している場合、返済比率は50%です。
ローン返済額が、毎月の賃料収入に対して、どの程度の割合を占めるのかを示すための数字で、「できるだけ低い方が好ましい」と言われています。
返済比率が低ければ低いほど、毎月の家賃収入から引かれる金額は少なくなり、賃貸経営が安定します。
不動産投資においては一般的に、
返済比率40%以下…健全な賃貸経営
返済比率60%以上…危険度が高い
と言われています。
ローンを組むことになったら、絶対に返済比率をチェックしてください。
戸建て投資の返済比率と注意点
返済比率の基本について学んだところで、次はより詳細に、戸建て不動産投資の返済比率についてチェックしていきましょう。
戸建て物件をローンで購入しようとすると、通常よりも返済比率が高くなってしまうケースが少なくありません。
というのも
地方戸建ての不動産投資の対象は、耐用年数オーバーの築古物件が中心です。
しかし金融機関でローンを利用する場合、融資期間は耐用年数に準じて決定されます。
つまり耐用年数オーバーの物件に対して、長期間のローンを組む金融機関はないということです。
融資期間は短くなり、完済までの期間が短くなればなるほど、毎月の返済金額は多くなります。
だいたい、5年から多くて15年でしょう。
一方で、中古の戸建て賃貸は、それほど高い家賃が設定できるわけではありません。
必然的に返済比率は高くなり、ときには70%を超えるようなケースもみられるのです。
返済期間が短くなることで返済比率がアップするのは、当然だと言えるでしょう。
短い期間で返済が終われば、その後のキャッシュフローは自然と改善されます。
また物件を売りに出したときも、ローン返済に回す金額が少なくなり、手元に残るお金が多くなります。
中古戸建て投資の場合、返済比率が高いことが、すなわち危険であるというわけではないのです。
特に投資初心者の時期には「60%以上は危険」という情報に惑わされがちですが、一概にそうとは言い切れません。
返済比率がなぜ高くなっているのかにも注目して、ローンについて検討してみてください。
返済比率を下げるためのポイントは?
返済比率を下げるためのポイントは、以下の2つです。
- 自己資金を多めに入れる
- 融資期間を長く設定する
自己資金を多めに入れれば、ローンを組む金額は少なくなります。
融資期間が短期間であっても、無理のない返済比率で安定経営を目指せるでしょう。
またノンバンク系の金融機関の中には、耐用年数オーバーの築古物件に対しても、融資期間を長くしてくれるところもあります。
長いと言っても10年とか15年です。
しかも今は融資は厳しくなったので、なかなか戸建てに融資してくれる金融機関はないでしょう。
ただし、自己資金を増やせば増やすほど、手元のキャッシュは少なくなります。
メリットだけではなくデメリットもありますから、返済比率という数字だけにこだわらず、売却までを想像してプランを立てましょう。
まとめ
不動産投資をする上で、返済比率は目安とするべき指標の一つです。
サラリーマン大家が失敗しないためにも、ぜひ注目してみてください。
とはいえ中古の戸建ての場合、返済比率の目安だけにこだわり過ぎる必要はありません。
ローンを組む期間が短いことが原因で返済比率が上がっている場合、「賃貸経営に無理がある」とは限らないからです。
元金の返済が早く進むことによって、得られるメリットは少なくありません。
返済比率の目安は40~60%とも言われていますが、状況によって臨機応変に判断してみてください!!
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