目次
はじめに
不動産投資初心者にとって、不動産物件の売買契約・決済までの流れは、わからないことも多いものですよね。
安心して取引するためにも、具体的な流れや注意点について知っておきましょう。
契約時に必要なものなど、初心者にもわかりやすく解説していきます。
売買契約の流れ
不動産投資の第一歩は、物件の入手です。
一般的には、市場に出回っている物件の中から好みのものを見つけ、購入して入手することになります。
気になる物件を見つけて「よし買おう!」と思った際の流れは、以下のとおりです。
★ステップ1「買付申込書を書いて提出する」
買付申込書とは、投資家が売主に向けて「物件を買いたいです」という意思を表明するための書類です。
こちらの書類は、とにかくスピーディーに提出することが大切です。
なぜなら、買付申込書が出された順番に売却先を検討する不動産会社もあるからです。
その他にも、融資が決まった順番など不動産会社や売主の意向によって変わってきます。
好条件の物件では、売りに出されてからあっという間に買付申込書が提出され、売却先が決まってしまうケースも多いです。
買付申込書には、
- 購入したい物件の名前や所在地、内容
- 買付希望価格
- 支払方法
- 手付金の金額
- 有効期限
- 特約の有無
といった情報を記載します。
値引き交渉したいときにも、この買付申込書を利用します。
よく誤解されるのですが、買付申込書の提出に、法的な拘束力はありません。
この時点では何の契約も結んでおらず、「申込書を提出したものの、やっぱり購入しない」となっても問題はありません。
ただし正当な理由のないキャンセルは、不動産会社からの信頼を失う原因にもなりかねません。
買付申込書をむやみやたらと提出するのは控えましょう。
★ステップ2「売買契約を締結する」
買付申込書が複数提出された場合、売主は誰に物件を売却するのか、自由に選択可能です。
「あなたに売ります」と言ってもらえたら、次は売買契約を締結します。
契約前には、宅地建物取引士から重要事項説明を受ける必要があります。
契約に関して、知っておくべき情報を把握して納得できれば、サインをしましょう。
売主と話せる機会もあまりないので、重説の時は、疑問点などたくさん質問しましょう!
売買契約では、基本的には売主と買主が顔を合わせて契約書を作成します。
署名・捺印し、手付金を支払いましょう。
このときの持ち物は、
- 身分証明書(運転免許証やパスポートなど)
- 手付金
- 印紙代
- 委任状
- 印鑑登録証明書
などです。
不動産会社から事前に案内がありますから、忘れ物がないようにしましょう。
私の初めての売買契約も「本当にこの物件を購入して良かったのかなぁ」と緊張や不安を抱えながら購入したことを覚えています。
★ステップ3「決済」
契約後、関係者が立ち会って物件に問題がないことを確認した後に、決済します。
- 手付金を除いた、売買代金の残り
- 固定資産税の清算金
- 登記費用と手数料
- 仲介手数料
これらのお金を清算して、晴れて物件は自分のものになります。
ローンで買う場合の流れは?
ローンを組んで物件を購入する場合、上記の流れにローンを組むための手順が加わります。
ローンの利用を検討しているなら、購入を検討しているタイミングや買付申込書を提出したタイミングで、融資の相談に行きましょう。
不動産会社を通じて金融機関を紹介してもらうと、話がスムーズに進みます。
あとは、物件を見つける前から融資予定金融機関を回って、融資の承諾を得ているとライバルに勝ちやすいです。
金融機関では、
- どのようなローンを利用するのか
- 返済計画について
などを相談することになります。
このときには、物件資料や本人確認資料を忘れずに持参しましょう。
持ち込む資料など詳しく書いてある記事がありますので併せて確認してください。
「融資を賢く使おうっ!!〜不動産投資で銀行から融資を引く方法!持ち込む資料は?〜」
持ち込んだ情報をもとに、金融機関は事前審査を行います。
不動産投資初心者の場合、融資を受けるのは簡単ではありません。
断られてしまうこともあるので、いくつかの金融機関に相談してみてください。
事前審査が通った段階で、上記のステップ2「売買契約の締結」へと移ります。
契約が締結されたら、金融機関の本審査を受けましょう。
審査を通過できれば、金融機関との間に金銭消費貸借契約を結びます。
融資を利用する際、決済は融資を受ける金融機関にて行われます。
融資が実行され、決済金が処理されると、手続きは完了です。
融資特約について
ローンで物件を購入する際に、耳にする機会も多いのが「融資特約」です。
こちらは、「もしも融資が受けられなかった場合、契約は無効になる」という特約となります。
物件価格が高額の時などには、非常に重要な意味を持ちます。
「融資を受けられなかったとしても、現金購入は難しい」という場合には、忘れずにセットしておきましょう。
ただし、購入対象物件によっては、「あえて特約をつけない」という選択をする方もいます。
特約がないということは、「融資が下りなくても現金で購入する」という意思表明でもあります。
これがプラスの要素となり、買付が有利になる可能性もあります。
物件の状態や人気度、さらに、自分自身のキャッシュの状況について冷静に判断して、特約の有無についても検討してみてください。
まとめ
不動産契約・決済までの流れには、複雑な点も多いものです。
特に初心者の時期には、「いったい何からスタートすれば良いのだろう…」と悩んでしまいがちですよね。
とはいえ、不動産投資の世界において、好条件の物件は驚くほど素早く売れていってしまいます。
契約・決済までの流れが分からずにモタモタしていると、それだけでチャンスを逃してしまう可能性もあるのです。
気になる物件を見つけたときに素早く行動できるよう、基本的な流れを頭に入れておきましょう。
コメントを残す