不動産投資でシロアリ物件ってどうなの?

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はじめに

不動産投資で購入物件を探していると、ときどき見かけるのがシロアリ物件です。

トラブルが発生している物件は、相場よりも安く購入可能ですが、不動産投資初心者にとっては「本当に購入しても大丈夫だろうか?」と悩みますよね。

ずばり、シロアリ物件は買いなのかどうか、わかりやすく解説します。

シロアリ物件は「検討の余地あり」

シロアリは、木造住宅の構造を食い尽くしてしまう虫です。

住宅業界からは毛嫌いされていますし、トラブルの深刻さは、一般の人の間にも広く知れ渡っています。

このような状況の中で「シロアリ物件を購入したいか?」と問われたら、多くの人が「NO」と答えるのではないでしょうか。

とはいえこうした事情により、シロアリ物件には、他の物件にはない大きなメリットも発生しています。

需要と供給のバランスから、シロアリ物件の価格は安く、またライバルが少ない傾向にあるのです。

こうしたメリットを重視すれば、シロアリ物件の購入は「検討の余地あり」ということになります。

そもそもシロアリは、古い物件であれば避けることは難しいです。

きちんとメンテナンスされてきた物件ならともかく、築古になれば、高確率で遭遇します。

湿気が多い日本の風土は、シロアリの生育にも適しており、「知らないうちに被害にあっていた!」なんてケースも珍しくはありません。

ただし「シロアリ物件であっても、なんでも気にせずに購入すれば良い」というわけではないので、注意が必要です。

シロアリ物件を購入した場合、賃貸に出すまでに、手間やコストをかけて防蟻工事・住宅改修を施す必要が出てくるでしょう。

「こうした手間やコストをかけてでも、購入するメリットがあるのか?」というポイントについて、冷静に判断する必要があります。

もともと「シロアリ物件」として安く売りに出されている場合には、食害がどの程度まで進んでいるのかを、確認してください。

またシロアリ物件以外でも、チェックを怠るのは禁物です。

先ほどもお伝えした通り、築古物件でシロアリに遭遇する可能性は、決して低くはありません。

また、私の建築関係の知り合いの話だと、築古木造の時点で、シロアリに食われてなくても、大体の場合基礎部分が腐りかけているそうです。

特に個人間取引で物件を購入する場合、瑕疵担保免責となり、売主側の責任を問うことはできなくなります。

シロアリ物件ではなくてもシロアリの被害が疑われる場合には、その情報を加味した上で、購入するかどうか判断する必要があるでしょう。

シロアリ物件のチェックポイント

では、シロアリ物件かどうかをチェックするポイントは、いったいどこにあるのでしょうか。

物件見学をする際には、欠かさず確認しておきたいポイントですから、ぜひ頭に入れておいてください。

  • ドア枠の下の方や上がり框、畳の下が食べられていないか?
  • 歩いたときの床鳴りがひどくないか?
  • 雨漏りが発生していないか?
  • 指で押したときに、パキッと音がしないか?

シロアリが好む部位は、ある程度定まっていますから、こうしたポイントを重点的にチェックするのがおすすめです。

私は幸運なことにシロアリ物件に遭遇したことがないので、写真を添付できませんが、実際にシロアリが発生したお宅の写真なども参考にすると、より見分けやすくなるでしょう。

湿気を好むシロアリは、雨漏り物件にも多く発生しています。

住宅の構造は、目に見えない部分も多いのですが、歩いてみたり押してみたりと、さまざまな手法で中身をチェックしていきましょう。

シロアリ被害が疑われるけれど、はっきりしない…という場合には、シロアリ業者に調査を依頼しましょう。

大幅に指値ができる可能性があります。

無料でシロアリの有無をチェックしてもらえますし、必要な工事の見積もりも作成してもらえます。

大切なのは「どの程度で修繕可能か?」

シロアリ物件の何が問題なのかというと、食害によって住宅の強度が落ちてしまうことです。

耐震性は低くなりますし、安心して貸し出すこともできません。

シロアリが寄り付かないように防蟻工事を行い、傷んだ部分を補修する必要があります。

戸建ての防蟻工事の金額は、10万~15万が相場となります。

室内の修繕が必要な箇所については、食害の規模によって工事費が変わってくるでしょう。

シロアリ物件だから購入しない」と安易に判断するのではなく、「シロアリ物件であっても、修繕費によっては購入を検討する」と、気持ちを切り替えることで、購入できる物件の幅も広がるはずです。

まとめ

木造住宅はシロアリに弱いですが、修繕も可能です。

傷んだ部分の木材を取り替えたり、きちんと補強したりすることで、家の強度は守られます。

中古戸建投資でシロアリ物件を避けるのは難しいですから、上手に付き合っていけるよう、適切な知識・スキルを身につけておきましょう。

中古戸建の中には、「買わない方が良い物件」もありますが、シロアリ物件の場合、全てがこれに当てはまるわけではありません。

状況に応じて、臨機応変に判断しましょう。

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